YEVS、ASOKOの閉店…から思う関西のファッション業界事情。
YEVS(イーブス)、ASOKO(アソコ)が1月末〜2月にかけて閉店していくそうですね…
イーブス、アソコは「遊心クリエイション」という会社のブランドで大阪発なんです。
大阪発のブランドがなくなるって、関西人としては寂しいですね…
このニュースだけではありませんが、なんとなく関西のファッション業界って元気がない気がするんですよね、個人的に。
そこで実際はどうなのか、ちょっと調べてみました。
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日本全体で見るファッション業界は?
↓↓↓は2年前のデータですが、こちらを見ると、ファッション業界全体としては右肩上がりで好調なようです。
ファストファッション、特にファーストリテイリング(ユニクロ)が大きく業績を伸ばしています。
それ以外の企業も比較的好調なようですねー。
ファッションにかけるお金は減った?
では、1人1人のファッションへかけるお金を減ったのでは?と思い、こちらも調べてみました。
↓↓↓も2年前のデータですが、こちらも全体的に増加傾向にあるようです。
消費実態調査「ファッションに関する意識調査」 | ASUREAD
ただ、ファストファッション系の企業の成長もあってか、「低価格でデザイン性のあるファッション」へ購買行動が移ってきているようですね。
高級なもの、ブランド品への購買が減少している感は否めませんが、やはりファッション業界全体の好調はウソではないようです。
では関西発のブランドは、なんで苦戦しているイメージがあるんでしょうか?
世間全体の動きを考えてみる
ファッション業界だけを見ていては答えが見つからなさそうなので、大きく世間全体で考えてようと思います。
ここ最近の世間の一番大きな変化はスマートフォン、スマホの普及だと思います。
電車でも、街中でも、どこでも、みんなスマホをいじいじしていますよね。
※参照:http://consult.nikkeibp.co.jp/news/2015/0831sp/
上の表は2015年7月のスマートフォンの普及率の調査結果ですが、普及率はほぼ50%まできています。
50%と聞くと低いようにも感じられますが、年代問わず均等に調べているため、若い人のみで考えるともっと普及率は高いでしょう。
またスマホの普及に伴い、EC(通販サイト)の利用率も年々増加しているようです。
※参照:http://www.ecfs.jp/kangae01.html
スマホの普及、それに伴うECの利用率の高まりにより、店頭での購入が少なくなってきているのかもしれません。
専門用語でいうと「ショールーミング化」。
店頭で物を見て、最終的に購入するのはECから、というやつですね。
ここが関西ファッション業界が苦戦している点なのかもしれません。
距離や時間に関係なく、ほしいものが簡単に手に入る時代、しかも関東のほうがトレンドは早い、となると、関西の店頭で服を買う人は減っているのかも…
じゃあ、関西のファッション業界をどうするよ?
単純にもっとECをがんばるべきでは?となりそうですが、それだけでは難しいと思います。
関東の、さらに大きくいうと世界中の、おしゃれで安く、それでいて質のいいファッションブランドが簡単に探せ、買える時代です。
そんな時代、普通のブランドでは世界のファッションブランド達には勝てません。
個人的な意見ですが、もっと尖ったこと、今までにあるようでなかったようなこと、を行うブランドが増えてきてもいいのかなと思っています。
ある意味、ファッションの本質でもありますが。
たとえば、ジャンルは違いますが、文の里商店街のポスターはかなり尖ったポスターですが、関西独自の雰囲気を出しつつ、そこにしかない魅力をうまく伝えていますよね。
こういった関西だからこそできる、オンリーワンで自分自身を表現できるファッションを、インターネット、リアル、両方をうまく使って表現するようなファッションは楽しい!と思えるブランドが出てこないかなーと思う今日この頃です。
このFEEK自体も、そういった関西ブランドを取り上げたり、発見したり、手伝ったり…そういったことから関西を応援できるメディアになるといいな、とぼんやりと思っておりますです。